青空の紙ヒコーキ
「あの時初めて話したんだよな…俺たち。

正直言って、あの時の梨絵の笑顔が離れなかった。
んで同じクラスだってことが分かって…
はるや陽とも友達になって…
梨絵とも普通に話せるようになった。
『友達』として。」


梨絵は俺の話を、頷きながらちゃんと聞いていてくれる。

真っすぐな瞳を俺に向けている。



「1年のときは…
それでも充分楽しかった。

みんなでいろんなことして遊んだし、笑ったし…

ホント、それで充分だったんだ。

というか…
充分だと自分に言い聞かせていたんだ。」



多分、そうなんだろう。

これ以上近付くことを恐れていた部分があった。

もし近付きすぎてその幸せを感じてしまったら…

もうなかったことにはできないから。

失ったときの悲しみに

耐えられそうにないと思ったから…


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