青空の紙ヒコーキ
「あ、でもやっぱりその色、陽に似合うね。
ベージュにして良かった♪」


そう言ってにっこりと笑ったはるを、抱きしめたい衝動に襲われた。

でも俺は…

夏にその衝動に負けたわけで…

ここでその衝動に負けるわけにはいかない。



はるの隣で星空を眺める。

空を見ていると…

思い出すんだ。



君との出会いを…


出会ったときの空は本当に綺麗な青空で…

あの日の記憶は今も、俺の一番大切な記憶として残ってる。



「はる…。」

「んー?」

「覚えてるかな…はるは。」

「え?何を?」

「出会った日のこと。」


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