青空の紙ヒコーキ
「嘘じゃないよ。
じゃ、気を付けて帰ってね。」

「え…ちょ…陽くんっ!?」


緋那の声をちょっと遮るように、陽はあたしの手を引いたまま歩いてく。
ちょっとスピードが速くて、あたしはついて行くのがやっとだった。


結構注目を浴びながら、あたしと陽は正門を出た。



歩くスピードが落ちる。


「ごめん。ちょっと速くしすぎたねスピード…

でも…
色々と足止めされそうだったから…」

「そ…そうだね…。」


カーッと熱くなってきた。

さっき、陽が言った言葉が頭のなかでリピートされる。

『はる、俺の彼女だから。』



あたし…彼女…なの…かな?

っていうか彼女って…何?



「はる?どうしたの?
なんで百面相?」

いきなり出てきた陽の顔のドアップ。
それに驚いてちょっと後ずさる。

「えっ!?だ…大丈夫!!」

「そう?」

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