青空の紙ヒコーキ
あたしの家まで、何を話してきたのか覚えてない。


「じゃ、また明日。」

「うんっ…。」

陽の手が離れた。

その手があたしの頭の上に回った。

あたしの頭をくしゃくしゃっと撫でる。

そして優しく微笑んだ。




陽の背中を見送って、あたしは自分の部屋へと猛ダッシュした。

ベッドにダイブする。

顔が熱い。

全身が火照ってる。





あたしはいてもたってもいられなくて、ケータイを探した。


メール一件。

From:笹川梨絵
Sub:

ちゃんと言えた?
大丈夫?
詳しくはまた今度でいいから、ちゃんと言えたかどうだかだけ、落ち着いたら教えてください。
それ聞かないと今日心配で寝れそうにないー!!


あたしは電話の発信ボタンを押した。

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