青空の紙ヒコーキ
「分かんないよっ!!
っていうかあんなことされたら考えてらんない…。」

「答えは簡単だよ?」

「チョコ…?」

「チョコは俺の中で第2位。
もっと単純なものなんだけど?」

「単純…?」


考えを巡らせているあたしを、陽はまた引き寄せる。

「なっ…何!?」

「何って…そんなに嫌?
俺に抱きしめられるの。」

「え…?」

「結構傷つくんだけどな…。」

「え…ごめ…っ。」

「それは何のごめん?」

「え…?傷つけて…ごめんって意味だけど…。」

「じゃ、抱きしめられるのは嫌じゃないの?」

「えっと…それは…
その…嫌じゃ…ない…よ。」

「そ?なら心おきなく抱きしめていいんだ?」



そう言って陽は腕に力をぐっと入れてあたしを抱きしめる。

いつもの陽じゃないみたいで、あたしの心拍数が急上昇する。

それが陽に伝わってるんじゃないかって思うと…

ドキドキは加速する。

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