青空の紙ヒコーキ
「あ!!じゃああたし、下でキャッチする!!
そしたら誰にも踏まれないしっ!!」

「分かった。
準備出来たら手を振って。」

「うんっ!!」


あたしは全速力で階段を駆け下りる。

まだ結構人がいるけど…

でもなんとかグラウンドのほぼ真ん中に立って、陽に手を振った。



陽の手から離れる紙飛行機。


ふわふわとゆっくり下りてくる。


あたしはそれを追いかける。


そして…


それを両手でキャッチした。


紙飛行機をゆっくり開くと…
やっぱりそれは誓約書。


「陽っ!!キャッチ出来たよーっ!!」


陽がにっこり笑ってこっちに手を振った。

そして陽の姿が屋上から消える。

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