青空の紙ヒコーキ
ラスト1点。
ていうか今まで1セットも落としてないけど。


また甘く返ってくる。


「だーからっ!!
そういう甘い球はあたしに返しちゃダメだって言ったでしょー!!」


スマッシュが決まる。


「五十嵐、戸田ペアの勝利。」

審判の先生がそう言った。


あたしと陽は目を合わせてハイタッチ。

「「楽勝♪」」

「やっぱ噂はダテじゃないんだな。」

「噂?」

「最強コンビって噂だよ。」

「ダテなんかじゃないですっ!!正真正銘本物ですよーっ♪」

「ありがとうございました。」

陽が手を差し出した。

先輩たちと握手をする。

試合中は気付かなかったけど、終わって周りを見回したらすごいギャラリーになっていた。
なんか…これ、決勝戦とかじゃないんだけど…?

< 61 / 417 >

この作品をシェア

pagetop