-short story-
一気に目頭が熱くなった。
涙が溢れそうになった。
でも、今泣いたらバレる。
最後までこの話を聞きたかった。
それは、もしかしたら違うんじゃないかって期待していたんだ。
「でも、付き合うってお前・・・・・・。
何やらかすかわかんねえし。」
「でも、好きなんでしょ?
だったら・・・・・・・ね・・・・・♪」
千佳が最後に釘を打つように言った。
嘘。
嫌。
嫌だよ。
イイなんて言わないで。
OKなんて言わないで・・・・・
「・・・・・・わか・・・・った。」
「ッッ!!」
思わず体が勝手に動いた。
その場から逃げるために。
ただ思いっきり走って、その場からなるべく遠く遠くに逃げたかった。