さんがつアリス
あれ?


ポケットから、携帯のバイブ音が聞こえる。
液晶画面に表示されたのは…



亮児!?



「はい、もしもし」

俺が電話にでると、相手は楽しげに大笑いしている。

「もしもし?」
「あぁ、悪ぃ。コレ、四方田の携帯だろ?」
相手は一方的に話し出した。
「お前さぁ、今日デートなんだって?いいよなぁ、青春ってかんじ」
もしかしなくても…

俺の背中を冷や汗が伝う。

「俺なんか、今、頑張って仕事中だよ?はーぁ、誰か労ってくれないかなぁ」

やっぱり。

「なぁ智、今からこっち来い。女の子2人も連れて。これ、命令だよ?」




最悪だ。

アイツに、今日、会うなんて…。
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