さんがつアリス

1・再会

(あーぁ、智のアホ)

亮児にまたまた馬鹿にされたことなんて知る由もなく、俺は知らない男子の右手首を思い切り掴んだ。


「あ?」
「ちょっと、女子に平手食らわせるなんて男としてどーなわけ?」

なるべく好意的にと気をつけたのに、そいつの敵意は俺にむけられた。



(確かあいつ、柔道部のエースだろ?あのひょろい智が敵うかな?)

< 7 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop