◇ きみとの距離 ◇
力を振り絞って、思いっきり流を突き飛ばす。
――ドンッ!!
鈍い音と共に流が床に倒れこむ―――、
あたしの頭が真っ白になる。
「 …――ってー 」
その声で我に返ったあたし。
「 …ちょ、なにが痛いよ!!!
当たり前じゃんっ!!!!
てか、ふざけんなっ!!!!!! 」
勢いよく流に怒声を浴びせる。
ほんと…信じらんない――
けど、流は至って涼しい顔でいつもの笑みを浮かべている。
「 ふざけてないよ?
俺、マジだから♪ 」
にこっ、っと
天使のように笑いかける悪魔。
――――最悪…。