◇ きみとの距離 ◇



どうしてもクラス表を見たくないあたしは、
一歩ずつ、ゆっくりと、ゆっくりと

足を進める。


…あと…少し………、


「 あーーーーーおっ!! 」

「 キャッ!!!!!!! 」

"クラス表"を見ることだけに
全神経を使い果たしていたあたしは

驚きのあまり、小さな悲鳴を上げた。

「 そんなにびっくりしたぁ? 」

悪戯っぽい笑顔で、
あたしに抱きついたまま、"えへへ"と可愛らしく笑う。

「 なぁんだぁぁ、
  のんちゃんかぁ… 」

そこに居たのは、大親友の
椎南 希だった
Noi Sina


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