約束‐ヤクソク‐

「りーい・・・その敬語なんとかならない?


 忘れてるとはいえ、仮にもタメだし・・・」




 と苦笑交じりに言う彼。




 それもそうですね、と頷き




「分かりました。じゃあこれからは普通にします」




 そう言った途端、凌哉さんは目を輝かせた。



 
 まるで子供のよう…。




「だったらついでに名前もっ」




「えっ・・・うん、努力してみる」




 突然の要求に戸惑ってしまった。




「じゃ、凌哉って呼んでみてよ☆」




 ここまで眩しい笑顔で言われて、否定できるハズもなく




 あたしは俯いて、か細い声で呼んでみた。







< 27 / 45 >

この作品をシェア

pagetop