約束‐ヤクソク‐
だけど、分かったところで、俺にはどうしようもない。
ただ、元の梨依に戻るのを待つだけだ。
「俺に出来ることはないのか・・・?」
自問自答を繰り返しても、答えなんて見つかるワケなくて。
もどかしくて仕方がなかった。
「梨依には、支えてもらってばかりで。
俺には何も出来なくて?」
そう考えたら、なんだか笑えてきて。
でもやっぱり虚しくて。
やり場のない感情を、右手の拳に込めて。
俺は近くの壁を思いっきり殴った。
勝ったのは、
虚しさだった……