ねくすと★DOLL
「アナタ、名前は?」
「あっ……。亀山、亀山コータです。一年生です。よ、よろしく……」
モジモジと名乗るコータに、女子はフフッと笑った。
「あたしの名前は、桃園(ももぞの)タマミ。同じ一年生よ。ヨロシクね」
「あっ……。よ、よろしく……」
高校に入って、女子との初めての出逢いに、コータは少し喜んだ。
「で、あっちにいるのが町田先輩と、サキ先輩。二人とも二年生の先輩よ」
「へぇ……」
コータは、先輩二人に目を向けた。
「くぬっ、ふうっ、ふぅぅぅぅ……!!!」
「ひぎっ、はぁっ、ふぅぅぅぅぅ……!!!」
二人は激しい歯ぎしりと共に、まだにらみ合っていた。