ねくすと★DOLL


「実はこの娘は転校ばかりで、あまり友達もおらんのです」




「ほうほう。それは切ないな」




阿部先輩が、初老の男の話に合いの手を入れた。




「にぎやかな皆さんと一緒になれば、少しは性格が明るくなるかと思いまして……」





男がそう言うと、彼女は男の後ろに隠れた。




「どうでしょう? アイを、仲間にしてやってはくれませんか?」





『あの娘……。アイちゃんって言うのか……』





コータは心の中で、呟いた。
< 18 / 59 >

この作品をシェア

pagetop