ねくすと★DOLL


「この状況下の兵力では、漢(おとこ)を増兵したい所だが……」


「何ですか? 兵力って!?」



阿部先輩の発言に、サキは呆れた顔をした。



バンッ! バンッ!!



「ふっふっふ……。新入部員が二人も……」



何故か町田は、バシバシとグローブを叩きながら臨戦態勢に入った。




「よかろう! ならば対決だ!!」




町田はビシィッ!! とアイを指差した。




「…………」



ビクッ!! とおののくアイ。




「さぁ、私と部室野球で……」




バキイッ!!



サキの右ストレートが、町田にクリーンヒットした。





「アンタが出てくるとややこしくなるから、引っ込んでてちょーだい!!」


「アい……」



町田は流線を描いて落ちたメガネを、必死に探している。



「メガネ……。メガネ……」


「ある所、分かってるんじゃないですか?」



タマミは、年齢層を選ぶ様なツッコミをした。

< 20 / 59 >

この作品をシェア

pagetop