ねくすと★DOLL
「この状況下の兵力では、漢(おとこ)を増兵したい所だが……」
「何ですか? 兵力って!?」
阿部先輩の発言に、サキは呆れた顔をした。
バンッ! バンッ!!
「ふっふっふ……。新入部員が二人も……」
何故か町田は、バシバシとグローブを叩きながら臨戦態勢に入った。
「よかろう! ならば対決だ!!」
町田はビシィッ!! とアイを指差した。
「…………」
ビクッ!! とおののくアイ。
「さぁ、私と部室野球で……」
バキイッ!!
サキの右ストレートが、町田にクリーンヒットした。
「アンタが出てくるとややこしくなるから、引っ込んでてちょーだい!!」
「アい……」
町田は流線を描いて落ちたメガネを、必死に探している。
「メガネ……。メガネ……」
「ある所、分かってるんじゃないですか?」
タマミは、年齢層を選ぶ様なツッコミをした。