ねくすと★DOLL
「ちょっ……、ゴメンなさい……」
フラフラと、コータは立ち上がった。
「あっ、何処に行くの!?」
「トイレ……」
口元を押さえ、コータはヨロヨロと歩みだした。
「あ……」
立ち去るコータを、サキは何も言えず見つめていた。
キッ!!
残った三人を、鋭い眼光でにらむサキ。
「何てことするのよ! アンタたちは!!」
「いやぁ……。勧誘に熱が入ってしまってなぁ……」
頭をポリポリとかきながら、町田は答えた。
「いやいや篠原、何も間違った事はしておらぬぞ。そうだよな、桃園?」
「ひぇっ!? は、ハイ。そ、そうだと思いますよぉ~」
二人は、まるで他人事の様に答えた。
「はぁ~っ。頭がイタイ……」
サキは、深く頭を抱えた。