ねくすと★DOLL
「君は……。見たのか?」
「えっ!?」
如月教授の突然の質問に、コータはビクッ!! となった。
「アイの口から……。これが出るのを……」
そう言うと如月教授は、ネジをコータに見せた。
「えっ!? え、ええ……」
先ほどの紳士的な態度とはうってかわって、如月教授はマッドサイエンティストな狂気性に包まれている。
「そうか……。見られたか……」
如月教授は、表情を隠す様に俯いた(うつむいた)。
「君は……」
「か、亀山、亀山コータです……」
「コータくん……」
「はっ、はい……」
「ちょっと、一緒に来てくれないか?」
「えっ!?」
如月教授の発言に、コータは過敏に反応した。
何をされるか分からない……。
そんな雰囲気に包まれていた。
「頼む……」
「はっ、は、ハイ……」
気弱なコータは、この願いを無下(むげ)に断れなかった。