ボクがキミのおとうさん。
でもその時は大した事ないと思ってたよ。


それどころか、夜ゆっくり寝れると思って少し嬉しかった。


でもそれはたった数時間でくずれてしまうんだけどね。


御飯を食べて、お酒を飲み、気持ちが良くなった所で寝ようと思うと、なんか淋しくてね。


結局その日は少しも眠れなかったよ。


でも、一番の苦しさは次の日にやって来た。


ボクはろくに料理も作れるわけではないから、前の日の夜から、その日の朝昼と、コンビニで済ませた。


さすがに夜は自分で作ろうと思って、チャーハンを作ってみたんだ。


それが全然おいしくなくてね。食べれた物じゃなかったよ。


それよりも酷かったのは洗い物。それはまだ寒かった頃でね、水仕事に慣れてないボクの手はビリビリ痛んで大変だったよ。


そこでボクは、はっと気が付いた。


お母さんは、ただ家にいるわけじゃなかった。


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