指から滴る雫のあとは、君の涙
胡桃side




またリサさんからメール?




怒りの頂点に達している私は食器に音をキーキー立てて洗っていた。




鈴音は何も教えてくれない…。




昨日の夜だって泣いてたせいで全然眠れなかった。




チラっと鈴音の方を見ると鈴音はまだメールをしていた。




もう見てられない私は「行ってくる」と声をかけてまだ洗い途中の食器を放置したまま学校を目指した。




鈴音…なんで追いかけてくれないの?




リサさんとのメールがそんなに大切?




ううん…さっきのメールがリサさんじゃないかも知れないし。




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