指から滴る雫のあとは、君の涙
「…いやなんだけど」




キツく睨んだ私、でも海斗は見下ろしてるから




全然恐くないんだと思う。




「許してほしいんでしょ?」
「でもグラタンの材料買ってないし」




といっても…適当に選べない私。




なんでこんな女の子に育ったんだろ。




「材料、探すよ」




手に持っていた紙切れをすっと、取り上げた海斗。




「ちょっ返してー!!」




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