指から滴る雫のあとは、君の涙
「海斗はどうなの?」




材料を選ぶ手が止まって私を見る。




「並みにできる」




できなかったら、からかってあげようと思ったのに!!




「…私は何もできない」

「さっきから知ってる」




失礼!!この人は…。




「これくらいでいいんじゃない?」

「多いよ!!」

「だいたいの材料だから」




何それ?海斗も適当派?




「男は目分量だから」




はっ……決めちゃうよ海斗はイケメンだから許されるよ。



「じゃあもう行くね!!」




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