指から滴る雫のあとは、君の涙
一緒の部屋にいたって
一緒に話をして…
それなのに




再会したのに…
幼なじみというだけで
家族以上の血縁があるように



5年前も私たち二人は恋にならなかった





それが今でも心残りで
つい悲しい目で鈴音をみてしまう




「なんだよ、眠れねーの?」

「…うん」



そう…昔もこうやって
寝かしつけてくれた




頭を何度も撫でながら優しく微笑む…鈴音




こんな…友達以上のことも
てを繋いだり、時には相談にのったり



恋人みたいなこと、他の女の子にはできないことを私は得ているのに…




ただの友達でしかない




「おやすみ…」



近くにいると…もう、溢れ出すこの気持ち





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