指から滴る雫のあとは、君の涙
鈴音side




胡桃が不安そうに俺を見るから苛めてしまう。




「さっきまでしてた嫉妬して泣きそうな顔」

「…このドS////。」

「嫉妬した?」




美織と話してるとき、トキドキ不安で泣きそうな顔は…




襲いそうになった。




「……そんなの言いたくない。」

「俺…美織のこと好きになりそう」

「嫉妬………するよ?」

「ご勝手に…。」




頬を膨らませて俺に対抗してくる…。




そんなところもいいところの一つ。




「やっぱり嫉妬したんだなー」

「うん」

「林檎食べる?」




小さな手で林檎を持って、頬張る。




まるでおとぎ話に出てくる白雪姫みたいな。




…ベタだな。




「…なんで美織とあんなに話すのよ。」




< 99 / 173 >

この作品をシェア

pagetop