少年天使〜エンゼル・フェザー〜

で、今に至るわけなんですが…………。

「ぷっはぁー、食べた食べたぁ。」

ラーメン3杯、チャーハン2人前、ギョーザ2人前、胡麻団子、杏仁豆腐。

見事なまでに綺麗にたいらげられたお皿が積み重なっています。

これ、もはや皿洗いも必要ないのでは?

「いやぁ天使になって空腹ってなくなったけど、やっぱ食事は良いわ。」

鏡華さんは爪楊枝で歯の間をしーしーしています。

うちの父さんもよくやってたなぁ、と思い出してしまいました。

「……あんたさ。」

「純助です。」

鏡華さんは爪楊枝を口に加えながら言います。

「名前なんか知ってるわよ。でもあんたなんか、あんたで十分。」

「はぁ。」

お店のおじさんが僕達の席のお皿を片付けてくれました。

もちろん綺麗にたいらげられたお皿を見て感心していました。

「あんた天使に向いてないと思うのよね。」

「……えっ?」





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