少年天使〜エンゼル・フェザー〜

次の依頼は隣街でした。

「いつぶりだろ、母さんと買い物に来て以来だから半年ぶりくらいかな。」

僕の街はまだ少し緑の残る穏やかな街です。

便利ではないけど決して不便でもない、そんな場所。

隣街までは車で20分くらいですが、僕の街と違って緑はありません。

大きなビルや、とても広いショッピングセンターなどがあって、とても活気があります。

「わぁ、いつ来てもすごいなぁ。それに、空から見るとこんななんだ。」

四角いビルの屋上が、まるで将棋盤みたいに並んでいます。

「んー。天使の依頼って何時になっても分からないことだらけだなぁ。」

天使の依頼書に書かれているのは生年月日と名前と顔写真のみ。

何処に住んでるのか、どこの学校・会社に行っているのか、何も分かりません。

でも、天使が持つ力なのかは分かりませんが、たいていは捜し出すとすぐに見つけられるのです。

「あ、やっぱり……」






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