少年天使〜エンゼル・フェザー〜
「さてと、天使……天使かぁ。」
僕はゆっくりと上を見上げてみました。
頭の上には何もありません。
「あれ?天使の輪っかとかも無いや。じゃあ羽も?」
次に背中を見ようと、首を右に右にひねります。
すると、やはり、僕の背中には羽はありませんでした。
「んー……見た目は全然変化なしかぁ。なんだか実感わかないなぁ。」
そう思って、俯いた時でした。
「う、うわぁぁぁぁあっ!!」
なんと僕の10メートルくらい下に家の屋根が見えたのです。
「う、う、浮いてる!!な、な、な何で!?」
『そんなの君が天使だからに決まってるじゃぁない?』
いつの間にか目の前に再び現れた神様。
「うわ、神様!!」
『神様見て驚くなんて失礼な天使ね。まぁ良いわ。一つだけ忠告するの忘れちゃってた言いに来たの。』
神様は珍しく真剣な顔をしていました。
でも、親戚のおじちゃんにしか見えないので威厳はあまり感じません。
あ、全然感じません。の間違いです。