少年天使〜エンゼル・フェザー〜
「有坂由美と言う女性のターゲットなんだけど、私と新人の天使とで重複してしまってるみたいなの。どういうことか、調べてみてくれる?」
『かしこまりました。少々お待ちください。』
相手の天使が保留を押したのでしょう。
クラシック音楽みたいな癒される感じの保留音が流れます。
「まったく、こんなの初めて。どうなってるのかしら。」
鏡華さんは相当急いでいるのか、羽を持っていない方の指をトントンとしきりに叩いています。
『お待たせいたしました。重複していた件に関してですが、我々事務室の方では分かりかねますので、神様に直接問い合わせて頂いても宜しいでしょうか。』
「はぁ!?あんたこんだけ待たせておいてそれってないんじゃないの?」
『申し訳ありません。それでは宜しくお願い致します。ツー、ツーツー。』
「もしもし?ちょ、もしもし!?」
鏡華さんはもう!っと言って乱暴に電話を切りました。
ご立腹の様です。