少年天使〜エンゼル・フェザー〜
手に持っていたメガネをおばあちゃんに渡そうと思いました。
「さっきの人がメガネを落としていったんです。おばあちゃん預かってもらえますか?」
「あら、そうなの?篠原さんちの恵ちゃんね。」
僕は驚きます。
「え、あの……大河原中学の恵ちゃんですか?」
おばあちゃんの顔がぱっと明るくなります。
「そうそう、強がりんぼの恵ちゃん。あなた知っているのなら届けてくれないかい?あの子たまにしかウチに来ないから。」
「は、はい。分かりました。」
僕は恵ちゃんのメガネを持ってお店を後にします。
「あの時ぶつかったのが恵ちゃん?なんだか凄く慌てていたなぁ……」