合縁奇縁~女は欲張りな生き物なのです
それから甘~い蜜月が始まると思いきや、どっこい、激しい意見のぶつかり合う喧騒の日々が待っていた。
まあ、ある意味、予想していたことではあるけれど。
元々、あたしと雅樹はラブラブの熱々カップルじゃあないもの。
今日も開発課、木村課長の机の横で、あたし企画室主任柏木裕子は力の限り力説する。
「だからぁ、何度言ったら解るんですか! この資料から見ても明らかじゃありませんか。このプロジェクトの規格は512Mからにするべきです! 製品ラインを512Mから揃えれば、それだけ生産コストも抑えられるし、価格が下がれば需要は256Mの倍はあります!」
「だが、256Mの市場はどうするんだ。製品ラインナップが充実していることが、我が社の売りでもあるんだぞ」
「だから、もう256Mは古いんです。何度言ったらわかるんですかっ!」
まあ、ある意味、予想していたことではあるけれど。
元々、あたしと雅樹はラブラブの熱々カップルじゃあないもの。
今日も開発課、木村課長の机の横で、あたし企画室主任柏木裕子は力の限り力説する。
「だからぁ、何度言ったら解るんですか! この資料から見ても明らかじゃありませんか。このプロジェクトの規格は512Mからにするべきです! 製品ラインを512Mから揃えれば、それだけ生産コストも抑えられるし、価格が下がれば需要は256Mの倍はあります!」
「だが、256Mの市場はどうするんだ。製品ラインナップが充実していることが、我が社の売りでもあるんだぞ」
「だから、もう256Mは古いんです。何度言ったらわかるんですかっ!」