王様ゲーム
スタート
目の前に広がったのは、いかにも怪しい所。
大きくて、暗くて…何より不気味でしかたがない…。
「ついたよ!」
無言だった彼女が、笑顔で振り向き言う。
「なんか怪しくね~?」
ナツの一言に、雛を抜く三人が賛同した。
「大丈夫大丈夫♪楽しそうじゃない?笑」
その発言に首をかしげる楓真。
あ、そういえばさっきすすめてたっけ…?
「え?行きつけじゃねーのか?」
ハッといわんばかりに焦った表情に変わる。
だけど彼女はいたって冷静に答えた。
「あ、嘘(笑)なんかね、目に入って体が不思議と動いてたどり着いたの。」
―意味深発言。
体が勝手に?それって本能的にってこと?
何かに導かれるように、確かに雛は無言のまま
ここに私達はたどり着いた。
…確かに、変。
そう考えていると、背中に冷たい邪悪なものが
通った。
「キャッ!」
驚きのあまり声を上げてしまう。
後ろを急いで振り返ると、右に口角が上がった不審な女が
呆然と立っていた。
「いらっしゃいませ。何名様ですか?」
いやな予感が、した。