路地裏ヒーロー
私はさっさと里子がいる一番奥の席へと歩いていくと、そのさらに奥からケンさんが顔を出した。
この小さな喫茶店は、ケンさんと亜矢さんの夫婦でやってるお店。
常連も私たちぐらいで、お客もほとんどこない。
なのに今でも続けているのは、私たちのためなのかもしれない。
「詩織ちゃん、いらっしゃい。何にする?」
笑顔でそう話しかけてきたケンさん。
「いつもので」
…その会話は、いつも私とケンさんとの間で始めに交わされる会話。
この小さな喫茶店は、ケンさんと亜矢さんの夫婦でやってるお店。
常連も私たちぐらいで、お客もほとんどこない。
なのに今でも続けているのは、私たちのためなのかもしれない。
「詩織ちゃん、いらっしゃい。何にする?」
笑顔でそう話しかけてきたケンさん。
「いつもので」
…その会話は、いつも私とケンさんとの間で始めに交わされる会話。