路地裏ヒーロー
私は里子の向かいの席に座り、鞄をその横の席に置く。

その後、ケンさんが持ってきてくれた冷たい水を一口飲んだ。



「ねえ」


そう里子に声を掛けられたのは、ちょうど水を飲んでコップを置いた直後だった。

パッと正面を見ると、笑顔の似合う里子が真剣な顔で、じっと私の顔を見ていた。


「ん?どしたの?」


いつもと違う雰囲気。里子も水を一口飲み、小さなため息をつく。










「私、キャバクラで働こうと思う」

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