ぶたさん2
 「コリャ、このぶたやろう。お前はどうして運任せのかけ事をやめないんだ」

 「・・・僕をこんな体質にしたのはお前だろう。運が半分だなんて、でまかせ言いやがって。わるい事の後にわるい事が続いたぞ。おかげで僕の人生は、おしまいだ」

 「なんだと。何をいっているんだこのぶたやろうは」

 「それともなにか、かけ事は例外だとでもいうのか。あるいは、他人の不幸を僕が勘違いしていただけで、実際にはこの大負けが、結婚という幸せの反動だったとでもいうのか」

 「なんだと。何をいっているんだこのぶたやろうは」

 「それともなにか、うさぎさんの不幸をもってしても不釣合いな配当金だったとでもいうのか。あるいは、あるいは、・・・さぁ言ってみろ、とにかくなにか理由を言ってみろ。理由しだいじゃ、ただじゃあおかないぞ。これは立派な、ぶた権侵害だ」

 「よく聞けこのぶたやろう。たしかに、お前の運は半分にした」

 「だから、それじゃ今回の結果は納得できない、といっているだろう。半分ならなんで、わるい事の後にいい事が起こらない。これじゃあ、これじゃあ、まるで」

 「お前の運は半分だ。今までが大きすぎたからな。半分で、他のみんなと同じ運にしてあるぞ」

 「・・・なんだって」
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