金曜日の恋人
「そんなに深く考えることないのに。俺たちもう他人じゃないわけだし」

「だからそんなふうに言わないで!」


つい怒鳴ってしまった。


カエデの顔色をうかがう。


怒っては…いない。


「契約しょうよ。恋人の」

「どうして 私?他にいくらでも女の子がいるじゃない」


それは私の最大の疑問。


悔しいけど カエデくらいの風貌だったら黙っていても女の子が寄ってくる。


「抱き心地が最高だったから」

「……」


やっぱり体が目的なんだ


あたりまえだよね


最初からそんなことわかっていたはずなのに…
< 25 / 36 >

この作品をシェア

pagetop