腐女子とナル男の奮闘記。
3.運命の人
(んっ……)
ぱっと目を覚ますともう午後の授業は終わった時間。
あたしはあの後反射的に保健室に向かっていた。
何をしていたかというと、洗濯機を拝借していたのだ。
「お。もう乾いてる。」
外に干しておいたセーターは太陽を浴びながらぱたぱたと風になびいている。
触ってみると湿っている部分は無さそうだ。
何故洗濯機を使ったかって?
そりゃあ菌を抹殺する為に決まっている。
あの男が抱きしめてくれちゃったおかげで、あいつの香水のすこぶる臭いにおいがセーターに染みついてしまったのである。
出来ることなら風呂にも入りたいくらいだが…場所が場所だし、そこは仕方がない。
「うーん…今は洗剤の爽やかで清潔な香りだ」
くんくんと匂いをかいで脱臭・除菌されていることを確認。