腐女子とナル男の奮闘記。
するとその人は微笑んだ。
「そうだよ。冬夜の声優をやらせてもらってる、西条雅巳です。すぐ分かってくれちゃうなんて嬉しいなあ。ありがとう、お嬢」
その微笑んだ顔は…
天使でした。はい。美しかった本当に。
「お…お…お友達になって下さい西条雅巳さん!!」
思わず胸ぐらをガッと掴んで頼み…こむときの態度かこれ。
「もちろんですよ。お嬢がいいならば」
つっこみどころ満載のあたしの行動にも一切動じず笑顔で返事。流石は冬夜様。
ぐはっ。この声で台詞を言われて落ちない女はきっといない、そういない!
胸キュン、いえ、胸ずっきゅんどっかんきました。
「えー雅巳ずるいよんっ!☆僕も友達になりたいのにぃ~!」
優貴がぷーっと口を膨らまして雅巳ずるい、を隼人と共に連呼する。
「お嬢…僕の友達も君と友達になりたがってるみたいなんだけど…。いいかな??」
困ったように少し眉間にしわを寄せて聞く冬夜様。
「全然構いません。とう…いえ、雅巳さんがそう望むのなら」
その台詞にわーいっ☆と喜ぶ優貴と隼人。
そりゃあ冬夜様に言われたら断れるわけないだろう。
むしろもう望むこと全てを進んでやってさしあげたいくらいだ。