腐女子とナル男の奮闘記。
だが最寄り駅に着いたとき、猛ダッシュして奴から逃げ切った。
流石に家の場所を教えるわけには行かない。つーか死んでも教えたくない。
その執念もあり、運よく奴はあたしを追ってこられず、家の場所を知られずにすんだ。
めでたしと言うわけだ。
ただ帰っている間、女の先輩等の視線を感じていた。
ヒソヒソ声で話し、あたしをキッと睨む。
そう、あの睨んできた女の先輩達の一部が──
「おい聞いてんのかよ!何か言えよ!ブス!!」
うん、きっとコイツ等。
あたしがさっきから沈黙を守り続けているのが気に食わないのか、形相がどんどん鬼と化している。