腐女子とナル男の奮闘記。
「チッ……何を言ってもシカトするワケ?」
女達はどこから持ってきたのか、モップやらパイプなどを持ってきた。
「そちらの物騒な品々でどうするおつもりでしょうか、先輩方?」
「決まってんじゃない!!学校に来たくなくなるくらいに、立ち直れなくなるくらいに……というかもう本当に立てなくなるくらいにボロボロにしてあげる。
あ、心配しないで。殺しはしないわ。あと表沙汰にもならないから」
女達はニヤニヤと怪しく笑いながら、ゆっくり近付いてきた。
「そうですね。先輩方のお家でしたら、"オカネ"の力でどうにでも出来ますからね」
「そういうこと、あたし達はお嬢様だから」
じゃあ少しくらい、清楚でお嬢様らしくしろよオイ。と内心ツッコミながら、目だけを動かして周りを見渡してみる。
……ずばり面倒。
1人や2人だったらさっさと片付けられたと思うけれど、実際の人数はざっと10人ほどで相手は女。男と違うからある程度手加減もしなくてはならないだろう。
「さっさと、失せなっ!!」
先輩の1人がそう叫んで、鉄パイプを振り上げた。