腐女子とナル男の奮闘記。
「いいじゃないの。あたしの至福の時間よ。BLはあたしの心のオアシス。咲夜様と冬夜様はそのオアシスの妖精。
まぁ美貴がそこまでうるさく言うんだったらそのイケメン?クズメン?5人組とやらを見てやるわ。誰をBLに照らし合わせたら一番似合いそうか考えながら」
「クズメンなんて言ってないよ!しかもあたしは別にそんな事は頼んでないんだけどなぁ~……」
また美貴は大きくため息を一つこぼした。
「そうね……あたし的にあのキリッとした眼鏡君とちっちゃくて可愛らしいあの子。実はあの眼鏡君の属性は……"俺様ドS鬼畜"野郎なのよ。
ある夜、あの可愛らしい子の家を訪ねた彼。彼は一度ぎゅっと強く抱きしめると、そのまま抱えてベッドルームへ……。
『どうしたのっ?』と可愛らしくきょとんとする可愛らしい子に一つ微笑んだ彼は熱っぽい声で囁く。『案ずるな……すぐに気持ち良くし「やめて~っ!!」
美貴は叫ぶとあたしの肩をがしっとつかんだ。
「そんなちょっとR18指定の入りかけた妄想されても嬉しくないっ!(涙)」
「じゃあもう言うな」
あたしはそう言葉を吐き捨てまた視線を本に落とす。
──ぽんっ。
……貴方も懲りないわね美貴。まだ何か言う気?
ものすごい眉間にしわを寄せながら振り向くと。
美貴じゃなかった。
「君ちょっとどいてもらってもいいかな??」