わたしと保健室と彼~4つのお題+α
熱を帯びた声。
耳にかかる吐息。
ゾクリと体が震えた。
「覚悟して下さいね…?」
「――っ、あ…!」
そのまま耳たぶを唇ではさまれて、思わず声が漏れる。
耳元だから?それともわざと?
舌先が耳をなぞって、煩いくらいに響く水音に、体が熱くなる。
「せん、せ…」
発した声は上擦って、零れる息は荒い。
「私の家に来ますか?」
問い掛ける先生の息も、少し荒くて。
あたしは、頷いた。
「あたしも、もっと先生が欲しい…!」
強く強く、抱き締めた。
まだ、足りない。
もっと、もっと欲しい。
先生の事が、大好きだから――…
真っ赤な顔で力なく項垂れたあたしは端から見れば病人そのもので。
違和感なく先生に抱き抱えられたまま、車に二人乗り込んだ。
道中イタズラをしてくる先生に、更に腰砕けになったあたしをまたお姫様抱っこで先生が連れて行った、そこは。
高級タワーマンションの上層階。
眼下に広がる夜景と先生に酔わされて、あたしはまた深く深く溺れて行った。
~end