キライ
☆Ver.廉
・帰り道
「香奈!」
校門にもたれて、いつも通り俺を待っていた香奈は呼びかけに笑顔で振り向く。
可愛い…。
ちょっと見惚れていたら香奈は小首を傾げて俺を覗き込んだ。
「れーん?」
「帰ろっか」
照れ隠しに早口で言うと香奈は俺と並んで歩きだした。
「廉ってば以前に比べたらすっごく優しいよね」
香奈は含み笑いしつつ俺を見る。
「俺はずっと優しいだろーが」
心外だと言わんばかりに口を尖らせた。
「前は意地悪だった!」
少し頬を膨らませて香奈は断言する。
「そーかー?香奈の気のせいだろ?」
「そんな事ないもん。だから廉は私が嫌いなんだと思ってたんだもん」
確かに以前は憎まれ口ばっかで、香奈にそう思われても不思議じゃなかったかもしれない。
「嫌いなヤツに絡まねーよ」
そう、香奈の気を引きたくて意地悪してた。
子供っぽい事してる自覚はあったけど、とりあえず香奈に関わっていたかったんだ。
校門にもたれて、いつも通り俺を待っていた香奈は呼びかけに笑顔で振り向く。
可愛い…。
ちょっと見惚れていたら香奈は小首を傾げて俺を覗き込んだ。
「れーん?」
「帰ろっか」
照れ隠しに早口で言うと香奈は俺と並んで歩きだした。
「廉ってば以前に比べたらすっごく優しいよね」
香奈は含み笑いしつつ俺を見る。
「俺はずっと優しいだろーが」
心外だと言わんばかりに口を尖らせた。
「前は意地悪だった!」
少し頬を膨らませて香奈は断言する。
「そーかー?香奈の気のせいだろ?」
「そんな事ないもん。だから廉は私が嫌いなんだと思ってたんだもん」
確かに以前は憎まれ口ばっかで、香奈にそう思われても不思議じゃなかったかもしれない。
「嫌いなヤツに絡まねーよ」
そう、香奈の気を引きたくて意地悪してた。
子供っぽい事してる自覚はあったけど、とりあえず香奈に関わっていたかったんだ。