キライ

・帰路

駅までの道のりを恋人繋ぎで歩いてホームで電車を待った。

久々にデートって感じですげー楽しかった!

オイルの塗りっことか素肌に密着とか普段の生活じゃあり得ねー事も出来たし。

まぁ、俺は香奈に気づかれないよういろいろ大変だったんだけど。

ホームに入ってきた電車は思ったより空いていて、俺と香奈は並んで座った。

「今日はすっごく楽しかったよ!来年も来ようね」

日焼けで赤くなってる頬を綻ばせる香奈に頷いた。

来年と言わずに毎年ずっと一緒に来たい。

電車の揺れと疲れが眠気を誘うのか香奈が頻繁にあくびをしている。

「もたれて寝れば?着いたら起こすから」

自分だけ寝るのは気がひけるのか頑張って我慢していた香奈だったが、ふと会話が途切れたと思ったら肩に心地よい重みが来て香奈の額にそっとキスをした。


「おやすみ」
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