君と繋いだ手
「結構広いねー」
キョロキョロと見渡しながら
落ち着かない様子。
「うん!!
てか、丹治君天井に手届きそうじゃない?
なんか悔しい…」
「あ、とどいたー♪
あ、拓巳ちゃんはお小さいから無理だねー」
右手を天井につけながら
にやにやと私を見下ろす。
さっきまで
ビクビクしてたのはどこいったんだ!!?
「私はまだ成長期だからー!!
丹治君なんか、あとは縮むだけでしょー!!」
座ってジュースのふたを
開けながら鼻で笑った。
「あ、それは言っちゃいけないなー!!!」
丹治君も座りながら
口を尖らせて私をみてきた。
「正直者なの♪」
「ひどい!!!俺泣いちゃうよー?あ、かんぱーい♪」
缶ビールを開けて
私のジュースにコツンと当てた。