君と繋いだ手


トイレに行こうとあるっていると
前からあの鍵の音が…
顔をあげると


「お疲れ様です~」


ほにゃっとした声。


「お疲れ様です」


初めて顔見た…
草食系男子…


「あの…俺……榎本です…」


恥ずかしそうに
頭をかきながら呟く。


え…?
この人が…榎本さん?


「あ、えっと…初めまして!!由拿です!!」


「何度か俺、話した事あるんだけど…」


しょんぼりしながら
呟く榎本さん。

なんか小動物みたい…


「すみません!!…」


「仕事何時までなん?」


「4時までです!!」


「あと1時間ないねー!!
頑張ってね!!」


優しく笑う人だなぁ…
思ってた通りの人だぁ。


「はい!!
えっと…後で電話します!!」


「うん!!
俺、さっきワンコしといたから、終わったら連絡ちょうだい」


笑いながら少し照れてる榎本さん。
なんか可愛い!!



榎本さんと分かれて
仕事が終わり、
いつもより軽い足取りで
更衣室へ


< 8 / 38 >

この作品をシェア

pagetop