君と繋いだ手
トイレに行こうとあるっていると
前からあの鍵の音が…
顔をあげると
「お疲れ様です~」
ほにゃっとした声。
「お疲れ様です」
初めて顔見た…
草食系男子…
「あの…俺……榎本です…」
恥ずかしそうに
頭をかきながら呟く。
え…?
この人が…榎本さん?
「あ、えっと…初めまして!!由拿です!!」
「何度か俺、話した事あるんだけど…」
しょんぼりしながら
呟く榎本さん。
なんか小動物みたい…
「すみません!!…」
「仕事何時までなん?」
「4時までです!!」
「あと1時間ないねー!!
頑張ってね!!」
優しく笑う人だなぁ…
思ってた通りの人だぁ。
「はい!!
えっと…後で電話します!!」
「うん!!
俺、さっきワンコしといたから、終わったら連絡ちょうだい」
笑いながら少し照れてる榎本さん。
なんか可愛い!!
榎本さんと分かれて
仕事が終わり、
いつもより軽い足取りで
更衣室へ