運命の恋~先生を抱きしめたい~
父が母に


「今日は 事務長の娘さんの
命日だから後でお邪魔して手を合わせてくる」


日曜の朝
めずらしく会話している様子



「もうあれから2年なのね。
事務長も一人娘さんだったから
あの当時は大変だったわね。」



「まさか・・・
あんな形で奪われるなんて……
あんなに闘病生活を必死で
送っていたのに
病気じゃなくて事故で死ぬんだから
覚悟もできてないさ……」



「本当よね。
暴走族の事故に巻き込まれるなんて
それもプロポーズされる寸前にね…
お気の毒としかいえないわ。」



「そういえば最近
紅も落ち着いているな。
うるさいバイクも来てないし
紅も暴走行為に加わって
事故でも起こしたらって気が気で
なかったからよかったよ。」


「見守るしかないものね。」

母の声は寂しそうだった。
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