運命の恋~先生を抱きしめたい~
父の話は
私の痛いところをついてきた。


彼を好きになってしまった。


それは
真理子さんを今現在愛してる
彼のことだった。



あの日血だらけの
真理子さんを抱きしめて
天を仰いで泣いていた彼に
いつしか
自分を抱いている彼を想像した。


真理子さんへの愛に
今も縛られている苦しんでいる
彼を愛してしまった。



でも・・・・
もしいつか


私に振り向かせたとして
彼が私のものになっても


真理子さんを忘れてとは
言えない。


きっと言いたくても言えない。
もし言ってしまったとしたら
彼は自分の想いを隠して
私を抱きしめるだろう。


でもそこに本当の彼はいない。
真理子さんがいて・・・・
彼がいて・・・・


私は彼を愛してしまったから・・・
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