運命の恋~先生を抱きしめたい~
「月城……俺を分析するのは
勝手だけど
それが不幸とは限らない………
俺の心がそう望んでいるなら
それは幸せなことなのかもしれない。
この先運命が違う人と
結ばせてくれるのかは
わからないけれど
まだ真理子しか愛せないんだ。」



「先生・・・・
先生の心の中で
真理子さんを想う時はきっと悲しくなるでしょ?
楽しい想い出が多い分
先生は今悲しんでいるから・・・
あの命日の日……あの日を
知ってしまったから……
先生は苦しんでいるって……」



私は事故の時のことを思い出していた。
あの先生の姿が目に焼き付いている。



「苦しくて悲鳴をあげている
先生を抱きしめてあげたいって
思ったの。
辛くて切ない恋になるのはわかってる。
でも先生を好きになってしまった。」



私の心臓はドキドキ大きな音をたてた。



そして左手を先生のワイシャツにおいた。


先生の心臓…
私の心臓の音感じる?
私たちは生きてる





「先生…がすごく愛しい……
こんな気持ちは初めてなの……」



私はしばらく先生の胸の鼓動を
心地よく感じていた。
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