運命の恋~先生を抱きしめたい~
寝てないから
おかしな幻を見てしまうんだ



一瞬 紅に呼ばれた気がした。


もう声は何年聞いてないんだろう


歩きなれた墓を通って
真理子の墓に近づいて
俺は愕然とした・・・・・。



真理子の墓に線香が立っていた。



そして去年と同じ色鮮やかな花


 紅・・・・紅だったんだ・・・




俺は膝の力が抜けた・・・・・



「紅が来たのか?」


俺はさっきの声が紅だったと
確信した・・・・・。


本当に今さっきだったんだ・・・・
線香の赤く光る先を見ていた・・・・


 生きてた・・・・・



 会いたかった・・・・


真理子の墓のまえで
俺は紅の名をつぶやいた・・・・。
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